刀横領 3度目逮捕
福井署など 容疑の男 否認
福井新聞 2016年07月26日
日本刀の横領容疑などで福井市の男が逮捕された事件で、福井暑と県警捜査2課は25日、預かった日本刀などを返却しなかったとして、業務上横領の疑いで男を再逮捕した。同署によると「預かっていたのは事実だが、横領していない」と否認している。この男が刀の返却をめぐり同容疑で逮捕されたのは3度目(注1)。
再逮捕されたのは、福井市照手1丁目、刀剣類販売・修理会社「勝山剣光堂」代表取締役、勝山智充容疑者(47)。
再逮捕容疑は2014年12月ごろ、横浜市の会社役員男性(55)から、刀の鞘の制作依頼された際に預かった日本刀1本(時価約72万円相当)と銃砲刀剣類登録証1通を返却せずに横領した疑い。
同署などによると、被害男性は勝山容疑者に日本刀などを預けたが、4カ月経過しても連絡がなかった。問い合わせに対し同容疑者は「まだ時間がかかる」とし、さらに4カ月たっても連絡がなかったため男性が制作するか返却を求めたところ、違約金などを含め当初の4倍の代金を要求してきたという。
男性は「1週間以内に先払いしないと一切の権利放棄とみなす」と一方的にメールで連絡され、支払ったが、返却されなかったため提訴。今年、刀と登録証の返却を命じる判決があり確定した。
同容疑者は預かった日本刀を返却せずに横領したとして、今年5、6月に同署で相次ぎ逮捕されていた。このほかにも6月、軍刀や小銃など約100点を違法に所持していたとして銃刀法違反(所持の禁止)の疑いで逮捕されている。
同署の捜査本部には同容疑者が刀を返さないなどといった相談が約80件寄せられている。
出典
『福井新聞』2016年07月26日、27面
注
- 業務上横領の容疑による3度目の逮捕であり、銃刀法違反を含めると4度目になる。なお、勝山智充容疑者は、それ以前にも、2014年2月にネットオークション関係のトラブルで銀行口座を凍結された際、銀行の窓口で暴れ、駆けつけた警察官に現行犯逮捕されたことがあるということを自分で明らかにしている。特別非営利活動法人EPOのウェブサイト「悪質落札者Yahoo!ID」(複製)の末尾参照。