勝山剣光堂ウソ800連発(5)
銃砲刀剣類登録審査委員編
インターネットで公表されていた勝山剣光堂の会社概要には数多くの詐称が見られたのですが、そのうちの一部を2016年5月30日付けの福井新聞が取り上げました。以下、福井新聞に言及する場合は、その記事に依拠しています。
「勝山智充受刑者は福井県教育委員会銃砲刀剣類登録審査委員」というウソ
銃砲刀剣類等所持取締法によって銃砲刀剣類の登録審査委員は「銃砲又は刀剣類に関し学識経験のある者のうちから都道府県の教育委員会が任命する」と定められています。多くの場合は刀剣関係の職人の中から選ばれているようですが、国家資格や免許の存在しない刀剣関係の職業では唯一の公的な肩書と言っていいでしょう。勝山剣光堂のウェブサイトに福井県教育委員会銃砲刀剣類登録審査委員と書いてあるのを見て勝山剣光堂を信用した人も少なからずいただろうと思います。そんな詐称をインターネットですれば問題になるだろうから、そんなウソをつくはずがないと誰もが考えたことでしょう。ところが実際にはそうではありませんでした。福井新聞の取材に対して福井県教育委員会は「過去も現在も審査員ではない」と回答したということです。なお、この取材があるまで同教委がこの詐称を把握していたかどうかを、その記事はつまびらかにしていません。
「勝山智充受刑者は日本刀文化振興協会の正会員」というウソ
これも勝山剣光堂の会社概要に掲載されていた肩書です。福井新聞の取材に対して日本刀文化振興協会は「会員ではない。3年ほど前、記載を削除するよう依頼したことがあった」と述べたということです。こうした詐称をするだけで相当悪質なのですが、削除依頼があっても応じないのは極悪非道のレベルでしょう。勝山受刑者は夫婦で、とある宗教団体の熱心な信者であることが知られているのですが、その団体がどういう指導をしているのか、いちど聞いてみたいように思います。
「勝山智充受刑者は越前松平家指定および福井市立郷土歴史博物館指定の職方」というウソ
これも勝山剣光堂の会社概要に掲載されていた肩書です。職方というのは職人のこと。福井新聞の取材に対して越前松平家事務所および福井市立郷土歴史博物館は「(職人として)頼んだことも、関わり合いもない」と回答したということです。
「勝山智充受刑者は石川県立美術館指定の職方」というウソ
これも勝山剣光堂の会社概要に掲載されていた肩書です。福井新聞の取材に対して石川県立美術館は「全く関わりはなく、発注したこともない」と否定したということです。
2016年5月に勝山智充受刑者が逮捕され、福井新聞で以上の詐称が報じられた後も、こうした肩書は堂々と勝山剣光堂のウェブサイトに掲載されたままとなっていました。現在では閲覧できなくなっているのですが、それは勝山剣光堂側が自主的に削除したからではなく、その公開に使用されていた「ジオシティーズ」が2019年3月に閉鎖されたことによります。つまり、勝山剣光堂は勝山智充受刑者の逮捕後も、こうした虚偽の宣伝を行いながら営業を続けていたことになるのです。そして、これらの詐称が勝山剣光堂によって取り消されることは、とうとう最後までありませんでした。
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